35歳のシンデレラ 第3部 第26話

-リンダ、降臨!-

目の前のリンダのあまりの美しさにすっかり毒気を抜かれた感じだった。

私の毒舌が鳴りを潜めてしまった。

と、同時に、私の頭の中に、テレビで見た、周貴臣とリンダのキスシーンが突如甦った。

あの周貴臣とキスをしたリンダは、バニラの変装だと、リンダ＝ヤンは私に告げた。

なぜ、周貴臣は、あのとき、リンダとキスをしたのか？

もしや、周貴臣は、あのとき、リンダが偽物だと気付いていたのではないか？

なぜなら、周貴臣はリンダ＝ヤンであることを知っていた可能性が高い。