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ボルが腕立て伏せをして体をしごいている時、その頃ライドはムスリルの部屋に呼ばれ話をしていた。
ムスリルは険悪そうな顔で、
「何故よりによってボルを選んだのだ?」
とライドに向かって理解し難い顔で質問をした。
ライドは下を向きおし黙って、その場でムスリルの質問に答えようとしなかった。
そんな押し黙っているライドの態度を見てムスリルはライドに向かって、
「答える気はないか……まあいい。
ワシははっきり言ってボルっていうガキに興味はない。
才能のない塊のような奴だからな……
だが、ライド、お前には興味がある。
教団以来お前ほど数々の実積をあげ、魔を葬りさり呪力もピカイチだからな。
なあライド、ワシはお前の事が好きだ。
お前さえ良ければもっとワシの所にこい。
ワシの考えについてこればもっとお前はこの世のいろんな心理を知る事が出来るぞ……
さあ、ライド……さあ……」
ムスリルがライドの顔に手をやり触ろうとするとライドは、
「失礼……」
と、フッとライドはその場をから立ち去り、ムスリルをおいて部屋から出ていった。
そのライドの後ろ姿を見ていたムスリルは去ったライドに対して、
「ふんっ!お前も孤児になって今までワシが大切に育てあげいろいろ教えてやったのに、お前はそのワシの考え方に背くつもりか、ライドよ……
ワシについてくればお前の弟は……
…………
ふんっ、まあいい。まだまだ時間はある。
だいたい読めてるぞ、ライド……
ライドにとってあの小僧は……
そんなに死んだ弟に未練があるのかのぉ、ライド」
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