肝試し中、襲ってきたあれ。

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「おい。本当にでそうじゃないか。」 僕こと、湯咲(ゆざき)硫黄(いおう)は、友人の川又(かわまた)( まこと)と共に、本当に出ると噂される廃校に肝試しをしに来ていた。 「ここな、ばあちゃんの母校だったらしいんだけどさ、ばあちゃん曰く、学生時代から色々あったらしい。」 「まぢかよ!! 大丈夫なのか?」 オカルトなど全く信じていない誠に対し、僕は見えてしまう霊感体質だ。 特に女性に多い体質だって聞いていたので、それなら仕方ないと諦めていた。 なんせ、この名前だ。 名前を名乗れば男と勘違いされたり、結構苦労している。 最初はニーソを履くなり、少しでも女に見られる努力はしてみた。 しかし、男女など、いらぬからかいを受け、もういい、男と思うならそう思えば? と男装に近い格好をしている。 髪は短くボーイッシュに、ジーンズとスカジャン、中はTシャツ、赤に白のキャップをかぶるのが、僕の服装。 胸平さんな為、未だに下着はTシャツでいいわけで……なんか泣けて来た。 あ、ちなみに、誠は男だぞ? あいつは、僕の事を意識していない。 だから、友人関係なのだ。 恐らく、この先もずっと。
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