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「噂で聞いていた以上だな。かりん!
君はしっかり者で美しくて、それでいてこんなおバカな俺を邪険にせずに相手してくれる・・・。
晴馬には正直勿体ないぐらいだと思うぞ!」
「・・・あ、ありがとうございます」
進められて一口飲むと、今度は見渡す限り真っ赤な薔薇の花が咲き乱れた。
風にのって届く香りが薔薇一色でスゴイ・・・。
パチンと、彼は指を鳴らした。
するとまた、魔法のように私が座っていたベンチが天蓋付きの白いベッドに早変わりした。
「・・・強引ですね」
「話しても埒が明かないときは、押し倒す。それが俺のやり方だ」
燿平さんは上半身裸になって私の肩を掴んで押し倒してきた。
白いベッドに散りばめられた赤い花びらがふわりと飛び散った。
「どうしても、君の味を知りたい」
真剣な顔で迫られて、私は顔を背けると顎を掴まれてしまった。
そして、強引なキスをされた。
同時に脳裏に沢山の映像が流れ始めた。沢山の人達と交わしたキスの写真がランダムに流れていく。その中に晴馬がいた・・・。
吸い寄せられて、唇を開いて、そっと舌と舌を触れ合わせるキスから深く絡め合うキス・・・。
男の人同士のキスなのに、すごく綺麗で見惚れてしまった。
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