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あの男は私の合わせ鏡・・・だ。
すっごく抵抗があるけど、でもこの恐怖の中に飛び込まないと私はきっと抜け出せない。
月も星たちも今は雲に隠されている。
この本当の闇のなかで
私は自分の輪郭を見失う気がしていた・・・。
だけど、そうじゃなかった。
殺意に突き動かされても戻って来れたじゃない。
それに、自分勝手な判断で行動を変えてもみたけど、最低最悪の悪足掻きを試したけど・・・
何度も何度も気が狂うほどあいつに殺されたり、
大事な2人が殺されたりしたけど、私は自分を見失っていない。
どれもこれも、執着から選んだ行動で、小さな私が怯えていたの。
失う怖さの前で膝を挫いて恐怖の奴隷になっていた・・・。
その反面で、私は愛に縋り自分を保っていたんだ。
手を放してみよう。
怖いけど、離れてみよう・・・
晴馬・・・・・闇に同化するようで今、やっぱりすごく怖いな。
あなたに出会えて本当に幸せだったよ・・・ありがとう。
愛してる・・・・・愛してる・・・・・何度生まれ変わってもきっと、あなたを見つけるね・・・・・
だから、今は。
私が【夏鈴】であることを、手放すね。
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