エピローグ

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『3時のアリス』シリーズが、画廊の個展で好評となり薫の絵画は評判になった。 未知は、薫の前だけで“アリス”となり、愛される日々を送っていた。 「絵にはもう未練ない?」 そう尋ねられた時に、あれだけ絵に打ち込もうとしていたけれど、ただ薫に近づきたかった気持ちからだったことに気が付いたことを正直に話した。 「アリスは、やっぱり僕が好きなんだね」 そう耳元で囁き、頬にキスをする。 「薫の絵の手伝いができるし、今は、とても絵を描きたいとは思えないの」 「この子は、どうだろうね?」 そう言って、大きくなりはじめたお腹に薫が触れた。 「私たちの子どもだから、きっと絵が好きになると思う」 「そうだね。アリスの話も好きになるね」 互いに言うともなく、2人はキスをした。 ――Fin――
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