現し世と現実のハザマ

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部屋は、“薫”の部屋に変わりはなかった。 ベッドの上で、甘い薔薇の香りに包まれ、優しく、時に激しく愛撫され“アリス”は“王子”に翻弄されていた。 「はぁん……あぁ、あっ……」 「ここが好きなんだよね、アリスは」 胸の頂きを軽く甘咬(あまが)みされて、身をよじりながら甘い声を出す。 「ふふっ、アリスの身体は正直だね」 「あっ、あぁ!! もっと、お願い!!」 「いいよ、もっともっと欲しがって」 「ほ、欲しい。あなたの熱いモノが……」 王子は嬉しそうにアリスにキスをして、アリスの花芯(かしん)を激しく攻め立て、潤みが増した。 「もう、堪らないって顔をしているね?」 「んんっ、んぁあっ!!」 身体をビクビクと震わせ、一度頂点に達した直後、王子の昂ぶりを蜜壺(みつつぼ)に一気に挿し込まれた。 挿しこまれただけで、身体をビクンと震わせ、ぎゅうっと王子の昂ぶりを締めつけた。 「ぁぁ!! これだよ!! こんなにも、僕を欲しがる」 「あぁん……あぁ……あふっ」 王子が動き始めると、蜜壺だけでなく、胸をも攻め立て、キスも交わす。 互いの唾液ごと舌を濃く絡ませ、息を弾ませながらアリスは腰を揺らして王子を貪欲に求めた。 打ちつけられる昂ぶりに、頂点に足して大きな甘い声をアリスは出す。 1度、2度と頂点に達したのを、まだだと許さぬ王子が更に高みに登り詰めさせ精を解き放つ。 何度となく、“薫”の部屋で身体を重ね、アリスはもう“現し世”だろうと“現実”だろうと分からず“王子”から与えられるモノに溺れていった。 そして、気が付くと“薫”と過ごした。
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