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隠れて三分ぐらいたっただろうか……押し入れの中に誰かの気配を感じる。
恐怖に負け、全身に鳥肌が立ち、震えが止まらなくなる。
正直、心細い、やっぱり刺した僕を追いかけてくるのか?
怖い……けど、それはもう一人だって同じ筈……一体どこに隠れたんだろう。
それから何分経っただろうか……ちょうど部屋の真下にある、台所からか金属音が聞こえた。
「ひっ……」
情けない声が出てしまった。そろそろ終わりにしよう。結局何もなかったから。
押し入れを出ようとすると、何か足音が聞こえてくる……この足音は人間の足音!
やった! きっともう一人が終わらしてくれたんだ!
慌てて、押し入れの外を見ると、そこには案の定、もう一人の僕が。
手には包丁を持っている。さっきの金属音はくらいなか、包丁を探してくれていた時にでもなにか落としたのだろう。
安心して、呼吸が整ってくる。こんな怖い体験もう嫌だ。
勢いよく、押し入れを飛び出す
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