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湯 とけるように落ち込めば 自然と閉じる瞼の奥で ひねくれた顔の女が笑う  あなた、よしたらいいじゃない   どうせできっこないんだわ アア、そうだとも おれにはできっこないのだよ だから、ただ、ここで目を閉じるぐらいは 許されるだろう  あなた、よしたらいいじゃない   きっと似合いもしないから 夢を見たくないんだよ ここで眠れば夢は見ないと、おれは信じていたのだよ ああ カチコチと ありもしない時計の音がする カチコチと ありもしない時計が おれを追い立てる!
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