つくばの楽しみ2

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つくばの楽しみ2

 C棟三階の談話室では、毎晩それぞれの地元の話に花が咲いている。山形県の酒井先生が、優しいイントネーションで自分の学校の話をしている。小さな小学校で、このままだと3年後には廃校になることが決まっているそうだ。和歌山県でも事情は似たようなもので、毎年、数校ずつ廃校になっている。田舎の町や村は、毎年子どもの人数が減り、さらに田舎の村になっていく。そのうち、日本の村の多くは、限界集落になってしまう。  土曜日の朝、部屋でパンを食べていると携帯が鳴る。本田さんからだ。今日は休みなので予定がなかったら、4人で筑波山へ行こうと誘ってくれた。何の予定もないので即OK。1人で休日を過ごすより誘ってもらって感謝、感謝。約束の時間に遅れないようにして携帯と財布を持ち、タオルを首に巻いてママチャリを借りて、大きくそびえる筑波山を目指して、いざ出発。  誰も地図を持ってきてないが、目の前に見えているので大丈夫。1時間ほどママチャリをこいで筑波山がとても大きく見えるようになったので、少し休憩。     
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