つくばの楽しみ1

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 中華料理店の賑やかそうな看板を目を凝らして探す。今まで行ったことがない、国道より東側で中華料理店の看板をやっと見つける。このあたりにも数軒の食堂やコンビニ、スーパーマーケットが並んでいる。どの店もおしゃれな感じがする。明らかに昨日の店と違う。店に入ると若いお客さんが多くとても賑やかだ。話を聞くと、筑波大学の学生らしい。すぐ近くに大学があるとのこと。4人でラーメン、餃子、焼きそば、天津飯、中華丼、鶏の唐揚げを注文。テーブルいっぱいに料理が並ぶと少し裕福な気分になる。並んだ料理を食べながら、それぞれの学校の話に花が咲く。 「ぼくの学校は、とても職員の仲がよく、学校へ行くのが楽しいんだよ。若い先生が多いから活気があるよ。」  田辺市の山本先生が言えば、 「うちの中学校では、教頭と校長の仲が悪くて、先生もあまり職員室へもどってこない。教頭先生は寂しがってるよ。」  橋本市の青山先生が苦笑いしながら話をしてる。 「職員の仲が良くて、職員室が明るいと学校へ行くのが楽しいね。」  学校の先生は真面目なもので、食べているときでも教育に関係した話が多くなる。  おなかがいっぱいになり、昨日に続いて腹ごなしに、ネオンサインがギラギラ発色している派手なパチンコ屋さんに4人の和歌山人が吸い込まれていく。まるで街頭に集まる蛾のようにも見える。
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