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帰りは、ロープウェイで下山。もう少し風が吹くとロープウエイは止まると聞いて一安心。山を下りると天気は穏やか。ママチャリでの帰り道、道の両側は、麦畑がびっしり。茶色というか土色の景色が広がっている。土色の景色の間に大きな研究施設が並んでいる。日本を代表する研究施設や有名大学の研究施設がずらーと並んでいる。こういう施設は、和歌山では見ることがない。午後3時頃、研究所に到着。晩ご飯の約束をして部屋に戻る。ベッドに寝転ぶと知らない間に眠ってしまう。夢の中で学級の女の子たちが呼んでいる。
「神前先生、大丈夫?病気してない?」
「大丈夫。こちらは楽しいよ。筑波山は、とても大きくて高いよ。」
「神前先生の代わりに来てくれてる先生、とっても優しいです。出張が楽しいのなら、帰っ てこなくてもいいからね。さようなら。」
「そんなこと言わないで。待ってくれえ。」
遠ざかっていく子どもたちを目の前にして、はっと目覚める。
「そうだ、私は仕事でここに来てるんだ。出張から帰ると可愛い子どもたちが待っている。 仕事を頑張ろう。」
時計を見ると晩ご飯の約束の時間が近づいている。2時間以上も眠ってしまった。
「今日は何を食べようかなあ。てんぷら定食、美味しいかなあ。」
さっき見た夢は忘れてしまっている。約束の時刻に北門に行くと3人は待っていた。看板が屋根からくくりつけられている食堂に行くと、ほぼ満員。
今夜は、先日隣のテーブルから聞こえてきたコロッケ定食に決定。待っている間に明日の予定を打ち合わせ。明日は、ママチャリで筑波宇宙センターまで足を伸ばすことになった。筑波山とは反対側になる。日本の宇宙開発の最先端を見るのも筑波山に登るのも研修の一つだと心に決める。
「コロッケ定食お待ちっ。」
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