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(ベッドルーム)
樹「ただいま……柊くん、熱が出たって?
大丈夫?」
柊「あ……ゴホッ。多分大丈夫です。……済みません」
樹「声もだいぶひどいね…熱、今どのくらいあるの?」
柊「……えっと……さっき測ったら、38.8度……」
樹「え、そんなに!? 全然大丈夫じゃないよ!
ちょっと待ってて。今お粥準備するから…」
柊「樹さん」
樹「ん?」
柊「(心細そうに)……少しだけ……ここにいてくれませんか……」
樹「……(柊のベッドサイドに座り、額の汗ばんだ髪に触れる)」
柊「(熱い指で樹の手に触れる)手、冷たい……気持ちいい……」
樹「…………」
(優しく唇を重ねる)
柊「……ん……
ダメですよ、うつります」
樹「……構わない」(キスが深くなる)
柊「…ね、樹さん……今日はほんとにダメです……」
樹「嫌だ……
——その苦しさを、僕にも分けて」
柊「でも………あ…待って……
……ん……あ…っ……」
(3日後の朝)
樹「(ベッドの上で会社にTEL)……あ、菱木さん? ゴホッ……
悪いんだが……今熱が40度近くてね……どうにも今日は休まなきゃ無理そうだ……本当に申し訳ないが、代わりに依頼したい件が……ゴホッッ!」
柊(樹にうつして治った)「……『副社長のパートナーは絶対に流されちゃダメなんだ……っっ!!』」
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