3人が本棚に入れています
本棚に追加
この世界には戦いがある。それも、よりゲームっぽい。武器の種類は剣や魔法、銃など、本当にファンタジーのようなシステムだ。
「ちなみに、人によって使える武器が違うの。これも元は人間の都市伝説が影響しているの」
ノアはとある水晶を取り出した。なんのへんてつもない水晶に見えるがノアはこれに触れよと言ってくる。
恐る恐る触れる蓮奈は息を飲んだ。
するとーー。
「……っは!」
水晶の中が霧がかったかのように異変が現れたのだ。そこからは色が加わり、紫へと変わった。
「む、紫色?ノアくん、これって」
「うんうん、紫色はウィザードの証。つまり……蓮奈は魔法が使えるのさ。」
ノアは指をパチッと鳴らし、蓮菜の目の前に杖を出した。
戸惑う蓮奈は慌てて杖を受け取った。
「それでやればいいよ。ちなみに、これはサービス」
またまた指をパチッと鳴らしたノア。今度はバスケットが出てきたのだ。
中身を見ると小さなタマゴが入っていた。黒と茶色の水玉模様の入った可愛らしいタマゴだった。
「それはビーストナビ。はたまた人間が考えたやつだよ。それは言葉を話す。孵化したらそいつに頼るといいよ」
蓮奈はタマゴをじっと見つめた。よく見たら微かに動いている。もうすぐ孵化が近いのだろうか、蓮奈はワクワクを隠せなかった。
「さて、これである程度の説明は終わり!じゃあ僕はここで失礼するよ。」
「っえ!?ちょっと待って!私これからどうすれば……それに、ここの場所がよくわかって…」
ノアはニッコリと微笑みながら背を向けた。
「……ちょっ!ノアくん!……?」
彼の姿がどんどん消えていく、そして、間もたたずにノアの姿は消えてなくなっていた。
最初のコメントを投稿しよう!