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二時限目が終わった頃、教室に田中がやって来た。
田中の顔は青ざめていて、体調が悪そうだった。
「田中!」
俺が手を挙げると、田中は神妙な顔つきで俺の元にやってきた。
「なぁ、お前に見てほしいものがあるんだ」
田中はめったに見せない真剣な眼差しで俺を見た。
「なんだよ?」
「昼休みになったら、少し時間くれ」
「今じゃダメなのか?」
「そうだな。時間に多少余裕がある方がいい」
「そうか。わかったよ」
そう言うと、田中はいつも通り俺の前の席に座った。
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