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異世界転生しました
ペロペロ
「んむぅ~」
何かに舐められる気持ち悪い感じで目が覚めた
目の前には真っ白い犬が居た
「ひょっ!?」
びっくりし過ぎて後ろにコロンと転んだ
コロン?
自分の手を見ると幼児の手になっていた
「みょーっ!?」
『叫ぶでないっ!魔物共がよってくるだろうっ!』
犬の言葉が何故か分かり、手を口に当てた
「うるさいっ…」
蒼乃くんだろう男の子が目を覚ました
蒼乃くんもだろうが、子供に戻っている
「なんで此処に犬が」
『我は犬ではないっ!神狼フェンリルだ』
フェンリル?
「犬にしか見えない」
『だから我は神狼だといっておるだろうっ!』
蒼乃くんが楽しんでフェンリルをいじっている
「で、ここ何処?」
『うぬぬっ…何やら遊ばれている気がしたがまぁ良い。答えてやろう幼子よ』
「早く」
『此処は帝しか立ち入りを許可されていない闇の森だ。我の傍を離れれば直ぐに喰われて死ぬだろうな』
「闇の森?そんなの知らない」
『闇の森を知らない人間が居たのに驚きだ』
闇の森が有名なのはフェンリルの言葉で分かった
「僕達はどうすれば…」
子供で何も分からない
絶対に生きていく事は出来ない
絶望的な生存確率
『幼子たちよ。どうして此処にいるのだ?』
フェンリルからの急な質問に考えが停止した
「えっ…と、なんて言ったらいいのかな…」
『答えたくなければ無理に答えることは無い。何か理由があるのだろう?』
一つ頷くとフェンリルは優しそうな表情をした
『ならば我が親となって育ててやろう』
「いいの?」
「いいのか?」
『我も幼子をほっておく訳程鬼畜ではない。それに、一度だけ人間の子供を育てた事もあるから心配は無用だ』
優しそうな表情がとても僕たちの心を穏やかにした
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