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目の前が霞んでいく。
目の前の世界が、赤から白へと色を変えていく。
空から舞い落ちる雪が、地面へと降り積むように。
この世のすべてを、真っ白へと染め上げていくように。
「――椿」
進藤が私を呼んだ。
進藤は、私へと手を伸ばす。
その手は、今度こそ私の頬に触れた。
私は、その手に自分の手を重ね、頬を擦り寄せた。
―END―
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