46人が本棚に入れています
本棚に追加
柴田 和弥 の友情
王子は今日も、その容姿に似つかわしくないハシャギ方で
教室を賑わしている。
間違いなく奴はこの地獄のような男子校学園の日々に降り注ぐ太陽だ。
しかも俺の隣で無邪気に光り輝く太陽だ!
もう11月なのに太陽が近すぎて暑い!眩しい!
高校入学から酷使され続けてる俺の心臓。
きっと1年で10年分くらいは働いてる。
こう…今だって意識が遠のきそうだし…
「でっさー、久々に兄貴帰って来たと思ったら俺のCD根こそぎ持って行きやがんの!!『新作じゃないから1週間借りて行く』だとか抜かしやがってさ…俺はレンタルCD屋か?」
笑って話を聞く諸君(奴等もまた無邪気に笑っていやがる)
君等、ミツルを前にして…よくそこまで平然としていられるな。
関心するよ。
俺なんて未だに目が合うだけで、見とれるか、赤面するか、鼻血出るか…だというのに。
『ばかだなーお前…俺らだって半勃ちになる時だってあるっつーの』
と、よく話す奴が以前言っていたが…。
『そんな時はなぁ、目の前の王子はネズミの着ぐるみだと思い込むんだ』
…千葉あたりの王国の王様かよ。
…そして
いつもこう付け足される。
最初のコメントを投稿しよう!