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鼻の下に何か液体状のモノがスルスルと伝うのを感じた
ハッとしてそこに手をやる
和弥が俺を見た
「みっ…みっ…ミツル鼻血!!」
俺は手に付いた液体を鼻血だと指摘され、頭では多分そうなんだろうなってわかってたのに
でもそれを見ずにはいられなくって
見た。
まじかー、なるほどこりゃ間違いなく鼻血
それこそ真っ赤な血が俯いた床にパタパタと点を作って…
俺よりもパニクッてる和弥がおたおたって立ち上がる
そんで何するかと思ったら俺の顎をぐぃって持ち上げて
「センセ!保健室行って来ます」
鼻血くらいで何故に保健室行き?
心の中で突っ込んだけど
いや、だってほら…和弥が鼻血しても保健室なんて一度も行ったこと無いし
「…マコ先生…が…居ない」
和弥が溜息しながら呟いた。
ウチの学校の保健の先生はしばしば姿をくらますことで有名なんだよね
ホント何してんだか…ねぇ
俺は下見れないからブツクサ呟く和弥が腕を引っ張る方向に歩く。
「と、とりあえず横に、でも頭高くした方がいいよな?」
ベッド際まで誘導されて言われるとおり横になる
俺は和弥の言いなり…甲斐甲斐しくされたままー。
うーん…何となくいつもと違って気に食わないじゃんか。
でも
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