大倉 光 の失敗

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 何か言いかけてから思い留めたように口を固く噤んで、  和弥は背を向けると逃げるように保健室を出て行った。  『もう…お前なんかだいっ嫌いだ!!』  多分そんなセリフを吐き出したかったんだと思う。  言われなくても分かるし。  泣きたくなるくらいの寂しさに…そのままベッドにうずくまった。  聞こえない声に脅える俺、  そして鼻にはテッシュ詰めたまま  実際、かなり滑稽だよな。
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