8人が本棚に入れています
本棚に追加
「…!!」
新人くんはもがく。
訳も解らずパニックに陥っている。
可哀想に。
ただただ命乞いをし、泣き叫ぶ彼に心底同情する。
俺はそんな彼を助けてやりたい。
「良いか、心一君
心の乱れは風紀の乱れ
風紀とは風紀員の俺の気分で決まる
つまり俺がこの学園の法律なんだよ!」
「パネェwww」
俺の隣で澱峰が淀む。
成績優秀、スポーツ万能、容姿端麗。おまけに性格は冷淡と来ている。
「もー、一年凹ってどーするの?休み時間終わるよ」
背後から女子が抑止する。
「ちょっと風紀がなってないから指導してただけだ」
「もーりん、そんな事よりウチと…」
彼女が俺の腕を引く。
世の男子諸君には悪いが雨群森緒は女にも目茶苦茶モテるのだ。
まぁ大体付き合って数日で別れるんだが。
「校内でとかパネェwwお前が一番風紀淀んでるしwww」
人は俺を屑と呼ぶ。
しかし違う。
俺はやりたい事をして生きているだけだ。
少し他人より気まぐれで
とてつもなく飽きっぽいだけだ。
最初のコメントを投稿しよう!