750人が本棚に入れています
本棚に追加
/332ページ
そうなのかな、
何度も手紙を読み返して、ようやく電話をかけたのは
それから2週間経ってのことだった。
毎週会っていたあいつに会えなくなって、会えない淋しさが私に限界を訴えた。
東京に戻り、大学生活が始まって、日常が戻ってきたのに、
何かが足りないのだ。
淋しくて苦しくて、
ついに携帯番号を押した。
呼び出し音が何回かなったけれど、
彼が出ることはなかった。
ドキドキしていた分、拍子抜けしたと同時に笑えた。
「なによ、馬鹿みたい」
いつもと同じだ。
私の恋愛に対する熱が上がらないせいで、
こうやって、また、
失恋の方向に物事が動いていく。
最初のコメントを投稿しよう!