きっかけ

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「早く出して?」 「ちょっとなんですか?」 「ワケありでね?頼むよ俺をかくまって?」 妙にガタイのいい、艶っぽいイケメン。 それがコイツの第一印象だった。 「スーパーの近くの農家に買い出しなんですけど。」 「ちょうどいいじゃん。俺荷物持ちやってやるよ。」 「お客さんにそんなことしてもらえません。」 「俺がやりたいっつってんの、問題ないっしょ?」 「はあ……」 有無も言わせない態度に閉口してしまう。 「あ、ヤバっ!早く出してっほらっ!」 そう言って身を隠した。 彼が見ていた先には、 女性グループの中にいた1人が キョロキョロ何かを探しているようだった。
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