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あの日のふたりで過ごした時間は
なんだかちょっと切なくて胸のあたりが痛かった。
お互いに恋人を失って、
同じような痛みを持ってであった。
普通なら
恋が始まるシチュエーション。
でも、私はまだ、
心のリハビリは上手くいってなくて、
人に優しい言葉をかけてあげるなんて器量持ち合わせてはいなかった。
私がそんなだから、それから大して会話もなく、
私達はペンションに戻りそれぞれの場所にもどって行った。
彼は逃げないでちゃんと話はできたのだろうか?
とにかく、翌日彼は仲間と共に帰っていった。
ほんの束の間の出会いと別れ。
旅先で良くあること。
それで終わりのはずだった。
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