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英語はすがるように数学を見た。数学はわざとらしくうーんとうなる。
「来週のテストに向けて、みんなで対策会議をすればいいんじゃないですか?」
「それだ!」
呆れながらも理科が提案すると、数学が乗っかりそれに流されるように理科の提案に乗った。
そして、国語と英語、数学は三人であーだこうだと言い合う。
「・・・ねぇ、理科。このテスト対策会議、前のテストでもやったよね」
「あぁ、そうだな、社会」
近づいてきた社会に理科が相づちを打つ。
「その前も、一年前も」
「あぁ、全て同じ結果だったけど」
「うん、全て意味無かったよね・・・。今回は意味があればいいけど」
社会と理科が心配していた通り、今回のテストも結果は全敗。それで三人はいや、特に国語と英語が膝をついて落ち込んでいる。
「嘘でしょ・・・、なんでよぉぉぉ!!」
国語が信じられないくらい、泣き叫んだ。英語も同様だ。
「どうして・・・?なんで?私達頑張ったよね?」
「それとも努力が足りなかったの・・・?」
英語と国語は五教科の中では頑張ったほうだ。湊斗に不審がられないように、自分の教科を机に広げてみたりしていた。だが、肝心の湊斗が勉強に一切の興味を示さず、結局テストの前日に慌ててやり始めたのだ。そりゃあ、結果は散々だろう。
「ま、結局はご主人のやる気次第ってわけだな」
「・・・そうですね」
数学と社会、理科は哀れみがこもった目で、英語と国語を遠くから見つめた。
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