1,ご主人

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「だーっ!!クソッ!こんなん分かるかっ!!」 テストが近いからという理由で、自分の机にむかっているのは灯堂湊斗。最初の怒号も彼だ。 「数学も社会も、理科も英語も全っ然、わっかんねぇー!!」 中学二年生の彼は、頭をかきむしった。唯一、得意と言っても過言ではない、国語も問題を読むのもめんどくさい。そして、長文になるであろうと予想される答えを書くのはめんどくさい。という理由で、後回しにしてしまっている。 「あー、もー!いいや!ちょっと休憩!!」 彼はそう言って、乱暴にシャープペンシルを机に置いて、ふてくされたままどこかへ行ってしまった。
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