第一章

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私の名前は細川 優衣(ほそかわ ゆい)高校生の頃、私は帰宅途中に事故にあった。 その事故が原因で、私は首から下の機能に障害が残り、思うように体を動かすことができなくなった。 生きるために病院で体を生命維持装置の機械に繋がれる。 手を使うことも、足で歩くこともできなくなった私は酷くショックを受けた。 動けなくなった最初の頃は、両親や周りの人に沢山迷惑をかけてしまった。 なんであんな事を言ってしまったのだろうと、自分でも驚くような汚い言葉を吐いたこともあった。 私は事故よりも動けなくなった自分の体を憎んでいた。こんな体、いらないと泣いた事もある。 その頃から、父は姿を見せなくなった。 しばらくたって落ち着いた私に、みんなはリハビリを進めた。私は半ば諦めながらもそれに従い、リハビリを行った。 だが、手足はピクリとも動かない。逆に感覚が次第になくなって行く。 みんな私を励ましたが、絶望的なのはわかっていた。 手足を動かすより、口で動かす電動車椅子の操縦が上手くなった。 私は完全に諦めていたのだ。 むしろ、私を生かしてくれるこの機械たちに妙な愛着を覚えていた。 ずっとこの機械たちと一緒に生きていこうと、密かに決心していたのだ。
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