龍成の憂鬱

6/7
前へ
/472ページ
次へ
けれどコール音を繰り返し聞いたあと、留守電に繋がる。 一旦電話を切り、また絶えず鳴らし続ける。 寝てんのかよ、起きろこら。 『……おい。いい加減にしろよ龍成』 やっと出やがったな。 「出るのおせーよ」 『あぁ?お前……何時だと思ってんだよ』 「俺らの仲で時間は関係ねぇだろ。つーか明日、や、今日か?飲み行くぞ。でも確実に今日とは言えねぇな」 親父のことだ、なにかしら言い訳をつけて帰さないかもしれねぇ。 『んな事明日でいーだろうが!』 「一応前もって言っておこうと思って」 『…っタイミング悪ーんだよ!!』 「タイミングって何してたんだよ。お前女できただろ?その子も連れてこいよ。俺も連れてくから」 『あ?あぁ…話しておく。…龍成お前、この償いはしてもらうからな』 「ん?まぁなんでもいいわ。よろしくな」 『あぁ』
/472ページ

最初のコメントを投稿しよう!

960人が本棚に入れています
本棚に追加