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森の外から中を見ると手前の数本は見えるが、少し先は真っ暗で何も見えない。
ジィ「相変わらず真っ暗だな。」
今日は無風状態で静かだった。
ジィは15分ほど座って大樹を見上げている。
ジィ「よし!そろそろ入ってみるかな。」
暗闇の手前でまた恐怖心がでてきたようだ。
ゆっくりと暗闇の中へと消えていった。
ジィ「今日は肌寒いな・・・。」
また鳥肌が全身に立った。
ゆっくりと骸骨を避けながら少しづつ中へ歩いていく。
キュルキュルキュル
ジィ「またこの音か・・・。いったい何なんだ?」
キュルキュルキュル
森の中心の方から、突然暴風が吹きはじめた。
ジィ「うわっ」
ジィは後ろに顔を向け、腕で顔をふさいだ。
5分くらいすると、ピタッと風がやんだ。
ジィ「急に何なんだよ。」
ジィは辺りを見渡す。
すると30mほど前方にある、白光している大樹の根元から約3mの高さまで、ゆらゆら動く黒い靄(もや)のような物がかかってることに気づいた。
ジィ「なんだあれ・・・。」
ジィは何だか恐くなってきた。
少しづつ靄がかかった大樹に近づいていく。
ジィ「靄じゃない・・・。」
よく目を凝らして見てみると。
巨大で真っ黒な羽のような物がはえた生物がジィに背を向けて立っていた。
グフォー
グフォー
黒い生物は牛のような図太い声を出している。
ジィ「なんなんだよ・・・。」
ジィが固まって見ていると、黒い生物はジィの存在に気づいたようだ。
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