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眠っていたのだろうか?
ふと目を覚ますと、ダンボールの様な地面の上で赤い何かに囲まれていた。
『何処だ、ここは? 何だこの巨大な赤い物体は……ん? ……トマト?』
次の瞬間に言葉を失う。
何故なら、僕はトマトになっていた。
(『転生』より転記)
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―――は? いきなりトマト?
宇宙も心で言葉を失っていた。そして、一気にこのトマトの冒険(?)いや、疾走(?)を目で追いかけることに。
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美味しいトマトは水に沈むと聞いた事があるが、僕は海にプカプカと浮いていた。
『糖度が低いのか? いや、そんな事を言ってる場合じゃない』
漫画の様な手足をバタバタさせるが、一向に岸へと近づかない。
『どうしよう?』
途方に暮れていると、海中から恐ろしい影が迫る。
『……ん? ……タコ!?』
気づいた時にはタコの足に捕まっていた。
脱出できない。
DEAD OR DEAD。
(『転生』より転記)
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タッくんのエッセイの表紙画にもなった有名なシーン。
―――死…それとも《OR》…死……。究極の二択…(爆)
運命と戦うトマトのけなげな疾走に引き込まれ、宇宙はますます物語にのめり込んでいった。
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そして奇跡が起こった……
(『転生』より転記)
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