20.[番外編 リ、リアリィ?~really?~]まあいい姫

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…… 翌晩、中田さんが教えてくれた。 「丹波さんは黒木の将来を考えて、 身を引こうとしたみたいだぞ」 「私の将来…?」 ああいう性格なので、 進んで言い訳はしなかったのだと。 でも、基本的に中田さんからの質問には 正直に答えるよう躾けられており。 強い口調で問い詰めたところ、 ポツリポツリと本音を話したそうだ。 >萌々香は純粋で可愛い女ですから、 >幸せになって欲しいと思ってます。 >俺みたいな中途半端な極道モンに >寄り道させてしまいましたが、 >まだ若いんだからやり直せる。 >苦労して育ったんだから、 >堅気の男と普通に結婚すればいい。 >一瞬でしたが、 >いい夢を見させて貰いましたよ。 …うぐぐ。 タ~ン~バ~た~ん!!!! 感極まっている私に、 中田さんはニヤニヤ笑ってこう続けた。 「いや、そこまで聞くとカッコイイだろ。 渋い男の悲哀がたっぷりと滲み出てさ。 でも、竜騎という名の刺客を放ったら、 驚くほど簡単に正体を見せちゃってさ。 丹波さんって、 そういうところがなんか憎めないよな。 でもまあ、惚れた女が目の前で他の男に 乳を揉まれてたら、誰だって発狂するか。 一応、もしもの場合を考えて、 別室に大和も待機させてたんだぞ。 お前、後で全員に御礼言っとけよ」
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