2:入隊式

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「・・・人を探しているんだ。ずっと前から会いたい人がいるんだが、見つからなくてさ。それでここに来たんだ」 「へぇ、その人ってUDOにいる人なんですか?」 「んー、そうかもしれないし・・・そうじゃないかもしれない。どこにいるかも全く分からないんだ」 「そうなんですか。探すのは大変ですね・・・」 景は色んな情報を濁しながら上手く誤魔化すことに成功した。 雪雄には自分の本当のことは知られたくない・・・何も知らないままでいい。 初めて出来た友人を思っての言動だった。 「見つかるといいですね!景君の探し人が!」 「あぁ、雪雄だって早く両親が見つかるといいな!俺も手伝うからさ!」 「本当ですか!?景君ありがとうございます!」 雪雄は喜びながらその場でピョンピョン跳ねた後、思い切り頭を下げてお辞儀をした。 喜び方は完全に女の子そのものであったが、雪雄にはそれに違和感というものを感じさせない素質がある。 「ははっ・・・これからよろしくな、雪雄」 「はい、よろしくです景君」 景と雪雄はお互いに右拳をコツンとぶつけ合わせる。 良き友人として、共に不死者と戦う仲間として、これからの日々を共に助け合って行くことを2人は誓い合ったのであった。 ────────── UDO本部 屋上 ここはUDO本部の屋上。 何もなく隅を鉄柵で囲んでいるだけのだだっ広い空間に、外の景色を見ながら鉄柵に頬杖をついている男が一人。 天羽の姿が、そこにあった。 「・・・・・・」 天羽は暇そうにしているのか、ただただ何もすることなく外の景色を眺め続けている。 ───と、そこへ 「こんなとこに居たか、迅」 「ん・・・?」 後ろを振り返る天羽。 屋上の入口の扉を開けたのは、先ほど1階で女性隊員に囲まれっぱなしだったA級隊員の一宮だった。
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