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現代の薬研車と薬研舟はセットになっている。だが昔はセットではなかった。薬研車だけ持ち運んで、固い木や石を、その都度用意して使っていたと思う。
化粧用パレットには、化粧用絵の具が付き物だ。これはセットになっていたと思われる。
だが、化粧用パレットと、古代の薬研車のようなものは、セットになっていないと思う。それは、化粧用パレットが作られた頃は、化粧用絵の具を、専門業者が作っていただろうからだ。
化粧用絵の具の元となる石は、そこらへんに転がっているような石ではないので、専門業者が絵の具の原料となる石を採掘し、運搬していたと思われる。それで、その延長として、石を砕くことも専門業者が行っていたと思われる。
真ん中に丸い穴の空いた石の円盤で砕いていたものは何か。その、もう一つの可能性は、赤の染料を作るための、植物の根っこや茎だ。
その根っこや茎が、乾燥していたかは、わからない。だが、根っこや茎は、生でも固いと思う。
赤の染料は、根っこや茎を、煮出して作っていたと思われる。その際に、砕いてから煮出したほうが、よく色が出るだろう。
[ ド・デュマス王 ]の娘の、[ ドリフテ・クリムゾン、サマンサ ]は、赤い服を着ていた。
[ ドリフテ・クリムゾン、サマンサ ]は、赤い服を着て世界中を放浪していたとき、
これまた赤い服を着ていた人物に出会った。その赤い染料を作ったのが、[ 軒轅 ]だ。( [ 軒轅 ]本人が赤い服を着ていたのかもしれない。)
[ 軒轅 ]は、紅花の黄色い花びらから、赤い染料を作った。花びらは柔らかいので、薬研車のようなものは必要ない。
そして、[ ドリフテ・クリムゾン、サマンサ ]は、[ 軒轅 ]が作った色のほうが気に入ったので、赤い服をもらい、… あるいは買い、そっちの赤い服を着るようになった。
それで、それ以後は、[ ドリフテ・スカーレット、サマンサ ]になる。
でも名前としては、[ ドリフテ・クリムゾン、サマンサ ]だ。
[ ドリフテ・クリムゾン、サマンサ ]は、[ 軒轅 ]を、エジプトに連れていった。
そして、エジプトの赤い染料の作り方を見たのだと思う。
( [ 軒轅 ]が、薬研車のようなものを見たのは、エジプトでのことだろうと思う。)
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