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「あーもうっ。いいよね西山君」
木村さんが言った。
「え?あぁ・・・」
「森井さんのこともあったし、西山君のことももうわかってるんでしょ?」
「まぁ・・・」
「だったらもう何言っても驚かないし
信じてもらえるよね」
「まぁ・・・多分」
木村さんは靴を脱いで部屋の中に入ると、そのまま私の前まで来た。
「あのね、花梨ちゃん」
「は・・・はい」
「今、なんで
4階のベランダにいたか疑問に思ってるよね?」
「・・・はい」
「なんで俺がそこにいたか、予測できる?」
「え・・・」
「思ったまんま言って。なんであそこにいたと思う?」
「・・・え」
買出しに行っていた木村さん。
確かに、買い物に行っていた証拠に、その手には私のジュースが入っている袋。
私を驚かすためって言うのは
みんなの様子から嘘だってわかる。
じゃあ他に
どんな手段でベランダに入れる?
最初からなんてベランダにいなかった人が
どうやってこの部屋を使わずにベランダに上れる?
上った?壁を伝って?
そんなことできるわけがない。自殺行為にほかならない。
だったら
だったら?
「・・・飛んだ・・・とか?」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
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