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持つべきものは真の友達だ。 「だから言ったじゃない彩希!」 私からの『彼と別れた』メールを受け、速攻で折り返し電話をかけて来てくれた麻美と、お互いが居た場所の中間地点となる、以前から良く利用している喫茶店にて落ち合う事となった。 先に到着していた私の前に腰かけ、店員さんに「コーヒー」と注文するやいなや、麻美は怒涛のごとく事情聴取を開始し、全体像が掴めた所で心底憤慨しながら言葉を発する。 「梨華とは距離を置いた方が良いって。みんな上手に離れて行ったのに、あんただけズルズルと付き合いを続けちゃうんだもの」 麻美は梨華と同様、高校時代からの友人であった。 入学時に同じクラスになり、とても意気投合して、私と麻美と梨華と、他にも気の合う子数人でグループを作り、日々充実したスクールライフを送っていた。 あの頃は本当に楽しかった。 「でも…。そんなに頻繁に梨華と会っていたって訳でもないんだよ?」 突然の出来事にいまだ呆然としていたけれど、その点に関しては大いに引っ掛かり、一応訂正しておかなければと、私はおもむろに口を開いた。 「大学は別だったし、あの子は彼氏が途切れた事がないからそっちとの付き合いが忙しくて、私とは月に数回食事したり買い物したり、長期の休みに近場に旅行に行くくらいで…」 「要するに、暇な時に声をかければ快く相手してくれる、便利屋扱いだったって事でしょ?」
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