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そこから硬く勃起した凶器が姿を見せる。隼珠のものよりも数段立派で、力強く漲っていて、闇の中、大太刀のように勇猛にそそり立っている。わずかな月明りに、濡れた先端が刃先のように光を弾いた。
隼珠が知る限り、こんなに大きなものは見たことがなかった。肩においた手が思わず震える。
――こんな、大きなものが。
自分の内に入るのだろうか。
隼珠の戸惑いを感じ取って、迅鷹の目つきが変わった。優しさと気遣いが消えて、猛々しさが生まれてくる。今までは欲しがるばかりだった隼珠がここにきて、急に怯んだことに烈火のような意気を見せる。それは狩をする猛禽の表情だった。狩猟本能が弱い生き物を見てしまうと襲いたくなるように、迅鷹は自身の武器をさらしたことで雄の欲に捕らわれたようだった。
委縮した隼珠の瞳に、余計に煽られたかのように迅鷹は勇んで隼珠の足のつけ根をつかむと、両側に大きくひらいた。
「――ああっ」
そのまま、自身の肉の刃を突き入れ後孔をこじあける。ぐぐッと押し進められると、隼珠の下半身は痛みと快楽に深くおののいた。
「あ、あ、あはっ――ああっ――」
初めての感覚は、脳を沸騰させ、意識を遠くに飛ばしていく。全身が迅鷹のものだけに反応して、それ以外の世界が弾けて霧散した。
「あ、ああ、あ、鷹さんっ」
凶器が身体の奥へ奥へと侵入してくる。敏感な粘膜をこすりあげる。
「く、う――ッ……」
迅鷹も苦痛の呻きをあげた。しかしそれもすぐに、満足げなため息に変化する。
「――う、んぅ……、んっ」
男の低い声が、官能的に耳に響く。自分だけじゃなくて相手も感じ入ってくれていることに、心の底から果てしない恋情がわきおこる。
「……鷹さん」
隼珠は相手の首に縋って、名を呼んだ。そうしないと、どこか壊れておかしくなりそうだった。
「痛いか?」
隼珠は首を振った。痛みはあったけれど、それ以上の喜びがあった。
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