瞬く星の下で君と。

8/26
125人が本棚に入れています
本棚に追加
/32ページ
「これ俺特製の燻製器」 そう言って取り出したのは古ぼけたフライパン。 蓋は百均のボウルに取っ手を付けたと言って自慢する彼。 何だか子どもみたい。 チーズに卵、ああ帆立も美味しそう。 へぇえ、ナッツも。 ……え?魚肉ソーセージ? まっマヨネーズも!? 考えが表情に出てしまったか。 ニヤニヤしながら彼が「出来てからのお楽しみ」と言いながらチップの塊に火を点けた。 ご飯は愛用の土鍋で炊く。 待つ間に少しだけワインをご馳走になる。 「んっ、美味しぃ!美味しいです、これ」 「だろ?俺ここ長いからさ。地元のおっちゃんとかとも仲良くなって、そしたらこれ貰ったんだ」 彼の人柄だろうか。 見るからに怪しい人だけど、きっと誰とでも仲良くなれるのかもしれない。
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!