瞬く星の下で君と。

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「ははっ、もう来るなは言わないって。毎回ちゃんと歓迎するから大丈夫」 そう言いながらまた笑う彼。 良かった、と胸を撫でおろす。 恥ずかしながらこの歳までまともに彼氏が居たこともないから、男の人との距離感の正解が今一分からない。 「良かったぁ」 つい思っていたことが口に出た。 「……あんたさ、夢芽って……。いや、何でもないや」 拗ねたように彼が言う。 ……? 何? 首を傾げて彼に問うた。 「……だから何でもないって。そんな顔で見んなって」 口を尖らせ顔を背ける彼。 そんな顔って、どんな顔? とにかく彼を怒らせてしまったらしい。 やはり調子に乗り過ぎていたか。 「……ごめんなさい」 控えめに謝る。 二人の間に微妙な空気が流れる。
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