瞬く星の下で君と。

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テントを組み立て始めて三十分が経過。 未だに完成の目処立たず。 ……良かった。 人気の無いキャンプ場選んで。 小心者だから、つい周りの目が気になってしまう。 「あれ?あんたまだテント組み立てられないの?手伝おうか?」 悪戦苦闘がよほど哀れに見えたのか。 振り返ると真っ黒に日焼けした、無精髭の如何にも怪しげな風貌の男が一人立っていた。 歳は私と近いくらいか。 なのにその風貌って……定職は? 本当に怪しい。 でも、このまま彼を突き放したら今晩の私の寝床が出来無い。 細かいことは気にせずに素直に助けを求めることにした。
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