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「ねぇ、ユースケ。ちょっと見て欲しいものがあるの」
「カナこそなんだよ。改まって」
「いいからこっち」
カナが俺の手を引いていった先には、いつもくだらないことを話し合う公園のベンチ。
周りには幼稚園児ぐらいの子供や小学生、小さい子が遊具に乗ったり駆け回ったりしてはしゃいでいる。
寄り添うように座るとカナはカバンからスマホを取り出した。
「ユースケにしか、相談できないことがあるの」
急に神妙な面持ちになる。
「何だよ。俺には何でも相談するって約束だろ?」
「じゃあ、言うね。私のところにね、呪いの動画が送られてきたの。差出人も誰か知らない人だし、誰かに見せないと不幸になるんだって……」
何かよく聞くような話だな、なんて思いつつカナを見ると、冗談で言ってるとは思えないほど顔色が悪くなっていた。
「カナ大丈夫だ。俺が何があっても守り抜くから。呪いなんかに負けねぇよ。ほら、見せてみ?」
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