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こそっと耳打ちすると意外にも文恵ちゃんが『私も!』と食いついた。 「さっきから女性陣の視線が恐いんですぅ。あの2人と、水口課長まで一緒となると・・・・」 ああ。 金崎さんが居るから睨まれはしないけど、2人とお近づきになりたい女性陣から見れば私らは目障りかもしれない。 「お疲れ様です!」 ちょうどビールを片手に友谷さんが登場したので、私達は後ずさってそのまま別のテーブルへ向かう。 「お疲れさまでーす」 「お疲れー。木花さん達、ウチの立石君取って行っちゃったわねー」 志保の隣から椅子に横座りした3課の先輩が口を尖らせて絡んできたけど、この人は全然大丈夫。 「金崎さんですよぉ」 「アイツかぁー、しゃあないなぁ。 まー二人ともどうぞ、ここ座んなさいよ。 聞いたぁ? 最近うちのタカノ君がマエノちゃんにさぁ・・・・」 3課は2課より女子社員率が高く、そして仲が良い。 それもこの明るい先輩がいればこそ、と志保は言っている。 しばらく女子トークで盛り上がっていると、 「木花さんは今日の2次会、行くの?」 と聞かれた。
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