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それから街へ出て4人でランチを取り、とあるショッピングセンターで買い物をした後、圭介さん達が携帯ショップに用事があると言うのでそこから別行動になった。
帰りは電車になるけど、翔真さんとゆっくりデートが出来ると喜んでゆっくり歩いていると、
「鈴香、あんなの、どう?」
「え。・・・・どう、って」
翔真さんが指さしたのは、春にふさわしくパステルカラーが目を引く・・・・・ランジェリーショップのディスプレイだった。
「コスメも衣料品も、女性ものはカラーバリエーションも豊富だしテイストも様々だよな。購買層も・・・・」
仕事の話っぽくなってますけど、こんな目立つところで立ち止まらないで欲しい。
翔真さんみたいなイケメンが見てると、店内で下着を吟味している女性客が恥ずかしがって逃げちゃいそう・・・・いや、逆に冒険的な商品に手が伸びちゃうかな?
「いらっしゃいませ」
濃紺のスーツを着た店員さんがにこやかに挨拶をしてくれた。その視線は私じゃなくて翔真さんに。
「彼女さんにプレゼントですか?」
「あ、そういう男性も多いんですか?」
臆するということを知らない顔で翔真さんはさわやかに会話を始める。なるほど、堂々としてくれたほうが傍に居ても恥ずかしくない。
「そうですね、カップルで選ばれるお客様も時折」
「恋人の好みを聞きたい女性も居るんでしょうね」
「小さなお子さんを抱っこしたご夫婦とかもおいでますね」
店員さんも彼に営業に携わる人間の空気を感じたのかもしれない。さすがプロ同士、と感心していると
「あれなんか、鈴香のイメージだ」
いきなり翔真さんが華やかな下着を飾ったマネキンを指さして言う。
「ちょっと、あの、恥ずかしいですよ」
「別にいやらしいデザインでもなし、恥ずかしがることはないだろ」
確かに、真珠色の綺麗な生地に上品な花の刺繍とレースの、美しいお品だけれど。
「素敵でしょう? 新しく入ったばかりで色違いが3色ありまして」
「あ、ピンク系も良いな」
「あと、此方のデザインもお似合いだと思うんですけど」
「レースの素材が違うんですね。なるほど、柔らかな感じだ。鈴香、どっちが好き?」
「え、いや、ちょっと・・・・」
「よろしければご試着もできますよ」
「いえいえっ、」
「ふうん、下着の試着ってアリなんですか」
「しょ、翔真さん、」
項垂れる私の方がおかしいのだろうか。
翔真さんは店員さんと2人で盛り上がり、あれよあれよという間にブラとショーツのセットを2品お買い上げとなった。
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