まおうのたね

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 王子がその村に巣食う魔物を倒した後、地下の牢屋を見ることがありました。  そこには腐敗した1つの死体がありました。隣の牢屋には譫言(うわごと)のように「もう少し」と繰り返す男が繋がれていました。 「もう少し、もう少しなんだ、なあシェルドン、答えろよ、答えろって言ってるだろ」  その言葉を最後に、男は死にました。その表情は苦悶に満ちた顔で、王子はとうとうその顔を忘れることはなく、心の中にある意思を確固たるものにしていきました。  これは、せかいが平和になるかなり前のおはなし。
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