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翌日晶が目を覚ました時にはその体はベッドへと移動させられており目覚めた時にはフカフカの布団の中であった。
ぼんやりとする頭で昨夜のことを考える。
「....武雄さんが髪を掬ってて」
結局そのまま眠り込んでしまった事を思い出す。
上半身を起こし、昨夜武雄が触っていた髪の毛を己も触る。
指を櫛の代わりにするようにかきあげれば、途中髪が絡まり、その固さに嫌になった。
「...やっぱり切りたいな」
瞳を覆うほどの長さとなった髪の毛を一つまみする。
涅色の髪が己の瞳で捉える。
「嫌な色....」
それでも武雄に聞けば却下されそうだと心中でゴチた。
思い切って外の床屋に行けばいいのだが、武雄の怒りを考えると一人で行く勇気もまたない。
そうしてまた晶は髪を切る機会を失い、どんどん伸びていくのだった。
ぼんやりする頭でそんな事を考えていたが、いつまでもそのままでいいわけはなく起き上がるとベッドから降りた。
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