0人が本棚に入れています
本棚に追加
そしてその私よりはるかに自由奔放で破天荒な男子小学生は、私の幼馴染でした。
名前を、矢野 琥太郎といいます。
彼はとにかくやんちゃで、虫を机に飼うわ、おびただしい数のザリガニを教室の水槽で飼い始めるわ、帰り道はしょっちゅう川の中で魚を捕まえようとするわで、田舎の健全すぎる小学生を絵に描いたような男の子でした。
彼のやんちゃな性分は中学でも変わりませんでした。
私が下校していると川をじっと見つめる矢野の姿。
そのうち彼はズボンをまくって魚たちのテリトリーに侵入を始めました。
私は声をかけようにもなんと言えばいいのかわからずスルーして帰宅しました。
その頃、私は琥太郎への恋心をはっきりと自覚し始めていたのです。
最初のコメントを投稿しよう!