17.朝から溺愛はほどほどに願います

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「だからね! 貴女にはあの子を幸せにする義務があるのよ!」  ビシッ! と指を突き付けられた。  はあ。  そんなことは寝耳に水だ。夢枕に女神だ。 「でも、さすがに初めてで2回されるのはないと思うんですが」 「あら~、我慢できなかったのね~。でもね、現世ではあの子も”初めて”だったから許してあげて!」 「え」 「だって『運命の人』は『運命の人』同士でしか身体が反応しないようになってるから!」  とんでもないことを聞かされて、私は頭がくらくらするのを感じた。  つまり、その……殿下はずっと……。 「ってことだから、末永く仲良くねー!! 間違っても逃げようなんてしたら、きっと監禁されちゃうからっ! 貴方たちの愛し合いっぷり、楽しみにしてるわー!」 「え? ちょっ……!」  女神は言うだけ言うと姿を消した。聞いた限りではなんだかこれからも監視されるようである。  そして私は目覚めた。 「おはよう、ユーリエ」  目の前に心臓に悪い美貌。言わずと知れた金髪碧眼の王弟殿下だった。  起きたら寝顔を超絶美形に至近距離で見つめられていたなんて、なんという大人向け恋愛小説のような展開だろう。しかもそのままちゅ、ちゅと瞼や頬に優しく口づけられてしまうなんて……。     
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