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つーか、童貞だったという殿下はすごく色気があったと思う。今は……いいえ本気を出さないでくださいお願いします。
「……そういえば、いい時間だね」
私にベッドから離れないよう言い置いて殿下は鈴を鳴らした。そうして寝室から出て行く。私もこのままでいるのは恥ずかしいのでベッドから下りようとして……こけた。
どんっ! と派手な音がし、殿下が慌てたようにすぐに戻ってきた。
「言っておけばよかったな。しばらくは腰が立たないだろうから、自分で動かないように」
いたたまれなくてうつむく私をベッドに戻し、落ちた時に打ったりしたところがないかどうか確認して殿下は再び寝室から出て行った。
だって初めてなんだもん。意識したらあらぬところがひりひりしているのを感じた。きっと赤くなっているだろうそこを確認する勇気なんてない。腰の奥もなんだかとても重いし、足の付けねなども痛かった。
こんなこと大人向けの恋愛小説には書いてなかったように思う。え? そんなもの読んでいいのかって? もうしちゃったんだからいいわよ!
「お待たせ。もう少ししたら食べるものを運んできてもらえるから」
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