Dear my…

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『8月の夜に』 「流れ星が見えたら、 その電子音を鳴らしてもいいかい?」 君に伝えたいことがあるんだ きっと君はびっくりするよ それだけの自信があるんだよ だって私、君のこと…… 庭にシートを敷いてね ごろりと寝そべった 「ねえねえお母さん、流れ星見えるかな」 どうだろうねぇ、と微笑んだ お母さんは知っていたのかな 君に伝えたいことがあるんだ きっと君はびっくりするよ はやく君に伝えたいな でもね私、伝えられないかも…… 少し背中が痛くなってきたな 光りもしない携帯 ガチャガチャあけて受信箱 更新無しの文字 嫌だな、嫌だな、悔しいな ちょっぴり涙、見なかったことにしてね 嘘だよ、嘘だよ、泣いてない 少し肌寒くなってきた もう寒いから中に入ろうかな なんてそんなこと言って もう一度携帯を見るんだ 君に伝えたいことがあるんだ でもやっぱり……だからさ、 もし、もし。 「流れ星が見えたら、 その電子音を鳴らしてもいいかい?」
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