プロローグ

4/11
前へ
/207ページ
次へ
別に、俺の背中を突き飛ばした奴が悪いだとか、俺を轢き殺したトラックの運転手が悪いだとか。 今更恨もうにも俺は既に死んだ後。 やれ、卸したての服が汚れただとか、 やれ、折角1人の為に買ってきたケーキが無駄になっただとか……って、俺今日誕生日だったじゃねーか…… 史上最悪の誕生日だと後々気付いてショックを受けて、訴えようにもどうすればいいのやら… 死んでしまうと、こうも誰にも文句など言えずにいるのだな、と呑気ながらもつらつら考えていた。
/207ページ

最初のコメントを投稿しよう!

294人が本棚に入れています
本棚に追加