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金の巻毛の少年が、けなげにもその白濁を飲み下す音と、肉慾を遂げた雄の、それでもどこか幼げな響きをまとう喘ぎ声が絡み合って。
それらが談話室の床へと、徐々に沈殿していく――
凍りついたようにして、目の前の禁忌を見つめていたユージーンとコーネリアスの身体から、呪縛めいた戒めが、ふとほどけた。
と、ユージーン・マクラクランが手にしていた分厚い人体図版集が、その掌から滑り落ちる。
いたたまれない音が響き渡り、口の行いに耽っていた少年ふたりが、飛び退るようにして互いに身体を離した。
「……誰か…いるのか」
そう口にしたのは、アッパーシックスの生徒で。
けれども、その声はかすれていてほとんど音にはならない。
ユージーンが、やるせないような溜息をひとつ洩らした。
そして、くだんのごく低い声で、ひとこと、「失敬」とだけ告げると、落とした本を拾い上げ、片手を掲げる軽い会釈とともに踵を返して、その場から歩み去った。
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